お風呂の浴槽

お風呂1回あたりのガス代の計算方法は?給湯器のガス代を安くする方法を比較してみた!

家庭で一番ガス代がかかると言われている「お風呂の給湯器のガス代」。毎日、お風呂を沸かすし、身体や髪を洗う時シャワーを使うためガス代気になりますよね。あなたは、「お風呂の給湯器のガス代」どれくらいかかると思いますか?

今回は、一般的な給湯器の熱効率(80%)をもとに上昇温度と水量、ガス料金で計算。

お風呂1回あたりのガス代を計算してみました。では早速確認していきましょう。


コストをかけずにガス代を安くする方法は、ただ1つ「ガスの単価を下げること」。その理由についても解説していきます。

お風呂1回あたりのガス代を計算方法

プロパンガスを使ったお風呂1回あたりのガス代の計算方法を説明します。

(水温と設定温度の差)×水量÷(熱効率×発熱量)×従量単価(円/㎥)

水温から設定温度の差(上昇温度)に水量をかけた値に一般的な給湯器の熱効率(80%)にプロパンガスの発熱量(24,000kcal)をかけた値で割った数値にガス料金※をかけるとお風呂1回あたりのガス代がわかります。

お風呂1回あたりのガス代を次の条件で計算してみました。

  • 水温:20℃
  • 設定温度:40℃
  • 一般的な浴槽の適当な水量:200L
  • 一般的な給湯器の熱効率:80%
  • プロパンガスの発熱量:24,000kcal
  • ガス料金:500円※
プロパンガスのお風呂の給湯器ガス代
(40℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約104円

※ガス料金は、東京のプロパンガス代の平均単価500円で計算しました。

給湯器のガス代を安くする方法を比較

ガス代の計算式より給湯器のガス代を安くする方法は、以下の4つです。

  • 水温と設定温度の差を小さくする。
  • 水量を減らす。
  • 効率のいい給湯器に買い替える。
  • ガスの単価を下げる。

コストをかけずにすぐに実践できるガス代の節約方法を確認していきましょう。

お風呂の水温と設定温度の差を小さくする

設定温度を一定にした場合、水温が高い方が水温と設定温度の差を小さくなりガス代が安くなります。

水温は、外気温度に影響するので季節やお住いの地域によって変わってきます。

東京都庁付近の水道水の水温を確認してみましょう。

最高水温は8月の28.3℃で、最低水温は1月の7.6℃です。水温の変動幅は、年間を通してみると20℃程度の差があります。

引用:東京都水道局 都庁付近の水道水の水温

東京都水道局が発表している水温の年間平均温度は16℃くらいですね。夏になると水温は、23〜27℃くらいまで上がっています。冬の水温は、8〜12℃くらい下がることがわかります。

冬のガス代が高い理由は、家庭で一番ガス代がかかるお風呂の給湯器の水温と設定温度の差が大きいからだという事がわかりますね。


季節やお住いの地域によって水温は大きく影響しますが気温の高い九州地方や沖縄に引っ越すなんて現実的ではありません。

冬は、水温が下がりお風呂の給湯器のガス代がかかるけど浴槽にゆっくりつかりたいですよね。


引っ越しをせず水温と設定温度の差を小さくする方法は、お風呂の給湯器の設定温度を1℃~2℃さげることです。

  • 設定温度41℃の場合:(41℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約109円
  • 設定温度39℃の場合:(39℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約98.9円

いまのお風呂の設定温度が41℃から2℃下げて設定温度を39℃にした場合、お風呂1回あたりのガス代は、約10円安くなります。1年間続けると約3600円ガス代が安くなります。※

※お風呂は日本人にとってリラックスできる場とも言えるため1年間約3600円のガス代安くするために設定温度を下げるのは得策とは言えないかもしれません。

お風呂の水量を減らす

浴槽にためる水量を減らすとお風呂1回あたりのガス代を安くすることができます。

1人用の浴槽で一般的な水量は、180~200Lくらいです。

いまよりも20L水量を減らしたらガス代どのくらい安くなるか計算してみました。

  • 水量200Lの場合:(40℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約104円
  • 水量180Lの場合:(40℃-20℃)×180L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約93.75円
いまお風呂の水量を200Lに設定している方が20L減らし180Lにした場合、お風呂1回あたりのガス代は、約10円安くなります。1年間続けると約3600円ガス代が安くなります。

※お風呂の浴槽にためたお湯を身体や髪を洗ったり、洗顔するときに使うことを考えると1年間約3600円のガス代安くするために水量を下げるのは得策とは言えないかもしれません。

浴槽に入ったとき首あたりまで湯量ある場合は、目安の水量よりも多いでしょう。お風呂の水量を減らすことでガス代を安くすることができるのでぜひ検討してみてください。


ただ最近の浴槽は、大きさやかたちのバリエーションが増えているので何分目までお湯をいれればいいのかわかりにくいですよね。

我が家で使っているノーリツ(NORITZ)の給湯機器リモコン RC-J100Eシリーズの取扱説明書では、ふろ湯量の目安が数値で記載されていました。

いま設定しているふろ湯量の表示から1つ下げると水量が減ります。

湯量の設定方法は、給湯機器リモコンから簡単に変更することができます。

お風呂の給湯器を買い替える

いまよりも効率のいい給湯器に買い替えるとお風呂1回あたりのガス代を安くすることができます。

一般的な給湯器の熱効率は、約80%です。リンナイのエコジョーズを代表とする効率いい給湯器の熱効率は、90%以上までアップしています。

今までの給湯器と違って、排気熱を上手に活用しているからです。

エコジョーズでは、今まで使わずに捨てられていた排気熱を有効に利用して、あらかじめ水を温めます。

そのため従来よりも少ないガス消費量で、効率よくお湯が沸かせるのです。

引用:リンナイ エコジョーズ どうして効率よくお湯が沸かせるの?
  • 一般的な給湯器:(40℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約104円
  • 高効率な給湯器:(40℃-20℃)×200L÷(0.9×24,000kcal)×500円=約92.6円

いま一般的な給湯器を使ってお風呂のお湯を沸かしている場合、高効率な給湯器に買い換えるとお風呂1回あたりのガス代は、約11円安くなります。1年間使い続けると約3960円ガス代が安くなります。

エコジョーズなどの高効率給湯器に買い替え費用は、本体費用と工賃など含めると約20万円~40万円もかかります。


お風呂の給湯のみに特化して計算すると、高効率給湯器に買い替え費用(最低20万円)の投資効果を得るためには、50年もかかってしまいます。

家庭で給湯器は、お風呂だけでなくガスコンロ、浴室の衣類乾燥機、食器洗乾燥機、床暖房などにも使用するのでその分投資効果は短くなりますが。。。お風呂1回あたりのガス代を安くする方法としておすすめしません。

お風呂の給湯器の設計標準使用期間10年、耐用年数は、10~15年と言われています。一般的な給湯器をすでに10年以上使用している方は、ガス代が異常に高い。おかしいと思ったら給湯器の故障などの不具合がないか点検しましょう。耐用年数も過ぎているため高効率給湯器の買い替えもおすすめします。

ガスの単価を下げるのは大変!?

お風呂1回あたりのガス代を安くする方法は、いまのガスの単価よりも下げること。ガスコンロ、食洗器、衣類乾燥機、床暖房、ガスファンヒーターなどの機器や設備のガス代も安くなり最も効果が高いです。

  • ガスの単価500円:(40℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約104円
  • ガスの単価350円:(40℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×350円=約73円

東京のプロパンガス代の平均単価と同じ従量単価500円でガス会社と契約している場合、お風呂1回あたりのガス代は、約104円です。実際にあなたの住む地域のプロパンガス会社を比較してガスの単価が150円下がったとするとお風呂1回あたりのガス代は、約73円となります。

とは言え、プロパンガス会社の料金(基本料金・従量単価・手数料)を下げるにはガス会社と交渉も大変です。素材高騰の影響でカンタンに料金引き下げに応じてくれるとも思いません。

断熱効果の高いカーテンに買い替えで光熱費を抑える

プロパンガスのお風呂の給湯器ガス代を計算してみると、1回あたりおよそ104円もかかってしまいます。

プロパンガスのお風呂の給湯器ガス代
(40℃-20℃)×200L÷(0.8×24,000kcal)×500円=約104円

疲れた体を休めるには温かいお風呂に浸かりたいですよね。

光熱費を抑えるためにガス使用量を抑えたくない。ガス会社も料金引き下げに快く対応してくれる会社を見つけるのは大変。。。

光熱費をカンタンに抑えるには、断熱効果の高いカーテンに買い替えがおすすめです。

窓は、外気に影響を受けるので断熱することで大幅に光熱費を抑えることができます。夏のエアコンの設定温度を調整や冬の石油ファンヒーターの使用を減らせる断熱性の高いカーテンをぜひ検討してみてください。

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まとめ

家庭の中で一番ガス代がかかるのはお風呂の給湯です。

お風呂1回あたりのガス代の計算方法を知っていると、設定温度や水量を下げる効果や高効率の給湯器の買い替えのタイミングがわかります。

(水温と設定温度の差)×水量÷(熱効率×発熱量)×従量単価(円/㎥)

給湯器のガス代を安くする方法を比較してみると、ガスの単価を下げるのが最も効果があることがわかりますが、ガス会社も利益を減らしてしまうため単価の交渉は難しいです。

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